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2015.3.9

俵屋の不思議

京都の老舗旅館「俵屋」さんの志

俵屋の不思議

知人にオススメいただき、手に取りました。

文庫版もあるのですが、

写真がとても綺麗なので、単行本を。

(いつも素敵な本のご紹介、ありがとうございます!)

 

「職人がいなくなったら、俵屋はいなくなります」

~世界に名だたる京都の老舗旅館「俵屋」を舞台に、

一徹に貫かれる女主人と職人たちの志

京都だからこそ生きる、こだわりの技と感性とはなにか。

「俵屋」の仕事人をとおして描く、その不思議の先に、

京都の、そして日本の心が見える。~

(帯より)

 

大工、洗い屋、表具屋、畳屋、魚屋、豆腐屋。。。

俵屋さんとの深い信頼関係で結ばれている

俵屋さんを支える様々な仕事人たち。

 

添えられた調度品。設え。

 

敢えて表には出ず、

影ながら支えるご主人。

 

全てはお客様のために。。。

 

昔は、ごく身近にあった日本ならではの素材や職人さんたちが少なくなってしまい

維持されるものも、大変。

 

読み進めていくと、

幼少の頃の故郷、農村の風景が浮かんできました。

 

祖父母から聞いた実家を建てた時の大工さんたちのこと。

父から聞いた、床柱を毎日磨いていたこと。

薪を割る祖父。

お風呂に薪をくべる祖母や母。

祖母が手入れしていた敷居の桟。

祖母が磨きすぎてツルツルと滑る縁側。

地域の行事があるときの地域のみなさんとの竈の炊き出し。

寒い寒い土間の台所。

障子の引手に張られた庭のモミジ。

家に使うために、山から切り落とし、育てた材料のこと。

やってもやっても終わらない、障子紙の張替え。

畳をめくったあとの部屋、干している風景。

新しい畳のイグサの香り。

雑草との戦い。。。。。

 

家を皆で育てていたのですね。

 

年月を経て、

変化する環境や生活スタイルに合わせて

改装した部分や、

出来なくなってしまったこともありますが、

父母が守ってくれているおかげで

現在も帰郷すれば、日本の原風景を感じることができます。

 

きっと、現代においては、とても恵まれている環境なのでしょうね。

 

 

 

この本を電車で立ちながら読んでいると

目の前に座っていた方が突然立ち上がりました。

降りる駅なのでしょう、

そのまま、人垣を無言でかき分けながら去っていきました。

老若男女関わらず、最近よくある風景です。

「すみません」

そういった思いやりの一言が、

最近の日本人には不足しているような気がします。

 

皆さんにこの本、読んでいただきたいなあ。。。

 

 

 

京都風情漂う

あたたかく静かな文体と

仕事人や設えの志を捉えた写真。

 

本を閉じると、

「俵屋」さんを訪れたかのような

心地よい気分に。

 

 

いつか訪れてみたいです。

 

 

※3月14日19:30~ NHKBSプレミアム

京都 ふしぎの宿の物語」で

俵屋さんが放映されるそうです。

こちらも楽しみです。

 

author:asuka  | コメント(0)

category: blog

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