場所性
成熟社会にふさわしいまちづくりとは?
藤本昌也さんのセミナーに伺いました。
「1970~80年代「低層集合住宅」に託されたヴィジョン」
日本の住まい・まちづくりの可能性とその成果
1970~80年代の右肩上がりの日本社会において
作られてきた低層集合住宅の中に、
現代の成熟社会に生かせるヒントがないか。
現代における最も切実な「人口減少」の現実を踏まえながら、
これから何ができるか、すべきかを考え、
実践していきたいですね。
多様化の時代。
現役の世代には、
先輩の意見を使わずとも、自分の意見を出せる大きなチャンスだと
喝を入れられました。
頑張らねば!
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
講演会 メモ
「くらし」づくりの視点-「もの」づくりの視点-「まち」づくりの視点⇔理念の輪・大地性の復権
■1950~60年代
・標準住棟による画一的郊外団地。
・大量供給のためには、画一的にせざるえを得なかった。
■1970~80年代
・オイルショックによる住宅政策の転換「量から質へ」
・高度成長から低成長へ。
・「遠・高・狭」ー建てても入らない、売れない。
・基本理念としての「地域性」
・日本土人会による集落体験調査(1973~74年)
→開かれた「地域性」の提唱
■新たな木造住宅構法への取り組み(1980~)
・国産材ハウス(1985)→林野庁モデル
・「木の香る家」(2005~08)→地元の大工、材料で。
■①集合住居から住居集合へ
・戸建住宅に近い居住空間の「質」を実現する設計手法
・「設地性」「多様性」「独立性」を備えた居住空間の「質」を確保
②団地づくりから街づくりへ
・屋外共同空間の段階的領域化
・タウンハウスの登場
・戸建住宅地環境づくりへの取り組み
・中間領域の取り入れ
③供給者の論理から生活者の論理へ
・コーポラティブ方式
・スケルトン・インフィル方式
■総合的まちづくりの戦略
事業論⇔計画論⇔空間論~総合的なまちづくり戦略
・公共空間のルール化、自由化
・セキュリティのかけ方
・長期で見ることができる仕組み
・成熟社会にふさわしいまちづくり
■大高氏との時代
・メタボリズム
・大地派と天空派
・複雑なものを解いていく過程
・西洋モダニズム(NO PLACE)⇔場所性
■低層集合住宅が停滞した理由
・クライアント・ニーズの減少
・経済的要因
・公共住宅の減少
・地方では戸建が主。需要がない。
・コーポラティブのように当初より施主が必要。
・現代の建築家は、寧ろ商業的な使われ方
・本質を捉えられていない
・新しいクライアント像
・空間で受け入れられる時代ではない
■人口減少による政策
・都市計画制度の抜本的改革
・コンパクトシティー→地方でも使われやすいような仕組みづくり
・中心市街地
・土着→変えられない
・ハードの提案方法
・里山資本主義
・空間論の立場
・建築のみならず、トータルコーディネート
・先人の意見を使わず、自分の意見を出すチャンスと捉える。
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