笑顔
私たちは震災から何を学ぶか。
「まちづくりフロンティア2013」に伺いました。
大分涼しくなりました。
公益財団法人東京都防災・建築まちづくりセンター主催によるセミナーです。
全4回のうちの本日は1回目。
「東日本大震災の教訓」をテーマに、
3.11が発生した時から現在、そして今後について
行政の立場と、住民の立場の双方のお話をお聞きしました。
お話をお聞きするうちに、つい涙腺が緩み、
気づけば会場からもあちらこちらですすり泣く声が。
そのような中、
仮設住宅にお住まいの方のエピソードの中で
くすっと笑ってしまうお話があったことが、
救いであり、希望にも感じました。
笑うこと、
笑顔は、元気と希望をもたらしますね。
帰りがけに立ち寄った都庁。
五輪カラーに彩られていました。
沢山の人々が集まりました。
招致団の皆様のご報告。
くす玉が割れると、会場は大歓声☆
沢山の笑顔に溢れていました。
一方で、会場の外からは
「五輪招致反対!五輪施設建設によって私たちの住まいが奪われる」と
スピーカーの声。
五輪開催によって、得るものもありますが、
失ってしまうものも起きてしまいます。
それらのバランスを取りながら
日本国民全体で大きな目標を持って
開催できるといいですね。
2020年、東京での五輪開催は決まりましたが、
大災害の可能性は、これからもずっとなくなることはありません。
3.11を教訓に、常に心に留めておきながらも
笑顔で、
自分なりの目標を掲げ、
日々を送っていきたいと、改めて思いました。
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講演のキーワード
F-1「東日本大震災の教訓」
①「福島県における震災後の建築・住宅行政の対応について」
佐々木孝男氏(一般財団法人ふくしま建築住宅センター理事長)
■被災建築物応急危険度判定の遅れの要因
→通常1週間程度のところが3ヶ月を要した。
・長期的な余震の発生。
・震災直後のガソリン不足による県外要請の断念
・原発事故の発生による沿岸部市町村への派遣困難
■応急仮設住宅の建設等
・当初、災害協定に基づきプレハブ建築協定へ要請
・一方、県内事業者からは協力体制が整い、地元活用要請あり。
・結果、早期の供給促進、県産材・県内企業の活用が図られた。
■応急仮設住宅における様々な取り組み
・バリアフリー化(手摺・畳等)
・暑さ・寒さ対策(緑のカーテン・二重サッシ等)
・その他の対策(暖房便座・エアコン・浴槽追い焚き機能追加)
・民有地の活用(農地・工業用地等)
■借り上げ住宅の供給方法
・宅地建物取引業界への協力要請
・被災市町村からの要請
■フレキシブルな組織体制の構築
・災害対策本部と各部局の連携・役割分担
・土木部(建築総室)の役割と権限の委譲
・災害時の対応業務の把握と業務分担の見直し
・建築住宅課、建築指導課、営繕課の業務再編成
・他自治体等からの応援派遣要請
・関係機関、関係団体との連携と支援要請
■原発事故被害の状況
警戒区域等設定による影響
・警戒区域内では、公共施設や道路・鉄道等の被害について、いまだ詳細な調査が行われていない状況。
・警戒区域、計画的避難区域では、住民が県外や県内の市町村に避難しており、役場や学校施設なども県内外への移設を余儀なくされている。
■復旧・復興への取り組み
アクションプログラム
・応急危険度判定業務等の検証
・応急仮設住宅等に関する環境改善研究会の開催
・公共建築物等に係る復旧・復興技術連絡会の開催
・復興住宅供給促進のための支援
■復興に向けた課題
○仮設住宅等の整備に伴う課題(制度)
・避難所から仮住まいに至るまでのロードマップ
・国・県・市町村の役割分担
・災害救助法(適用基準)の緩和措置手続き
・仮設住宅の面積、単価、仕様、付属施設等の基準
・仮設住宅等の維持管理費用の負担
・借り上げ住宅賃貸契約の事務手続きと業務量
○仮設住宅等に伴う課題(運用)
・維持管理センターの設置
・仮設住宅の空き家(入居率80%)
・二次避難に伴う仮設住宅の移築
・県内仮設住宅入居者の世帯分離
・県外避難者の県内帰還等に伴う需要
・借り上げ住宅の供給不足
○震災後の公共工事発注に伴う問題
・解体作業や復旧事業の集中的発注
・復興事業や除染作業の集中的発注
・労務単価の高騰や人手、資材の不足
・主任技術者、現場代理人の配置技術者不足
・発注者側の技術者不足
・入札不調(予定価格オーバー、工期不足)
■日々の姿勢
・日々の取り組み姿勢が緊急時へ影響
・マニュアルだけではまかなえない。
②「東日本大震災から何を学ぶか」
村上誠二氏(長洞元気村(長洞地区仮設住宅自治会)事務局長)
■津波てんでんこ
・最善を尽くせ
・想定に囚われるな
・率先避難者たれ
・被災者の多くは家族の安否確認に動く→家族で決める避難場所
・一人では生きてゆけない。
■長洞部落会の動き
「夏雲や 生き残ることは 生きること」(俳句甲子園)
・安否確認:行方不明者の確認
・食料の確保:備蓄米の調査・おにぎり配給
・宿泊所(避難所)の確保:民家に分宿避難
■長洞元気学校の立ち上げ3/23
・国があなた(=家族)のために何かをしてくれるのかを問うのではない。あなたが国(=家族)のために何ができるかを問うてほしい。
■仮設住宅の建設要望
集落内に仮設住宅を建てたいと、集落で要請。
・地権者の同意:4人の地権者に無償提供
・入居希望者への説得:長洞地区仮設住宅への入居申込みのとりまとめ
・集落としての総意:全員集会での確認
■仮設住宅の実現
・被災地近接
・コミュニティ丸ごと
・被災者主体
■高台移転
・計画案は住民で。
・災害公営住宅も一緒にできないか交渉中。
「高齢者とこどもの笑顔のあるまちづくり」
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