旅箪笥
旅のお供に~?!
シンプルな桐木地の箱。
旅箪笥(たびだんす)
というそうです。
姿も、呼び名も、素敵ですね~☆
(写真ぶれていてすみません…)
茶道の数ある「棚」のうちのひとつで、
千利休が、豊臣秀吉の小田原の陣の際に、
旅行用の茶箪笥として創案されたと言われています。
小田原の陣が起きたとされているのは1590年ですから、
400年以上も前に造られたということになります。
改めて、受け継がれている文化の奥深さを感じます。
茶道では、旅に出て行きたくなる季節や、
お花見の席などに見立てて使われるそうです。
正面には、倹飩(けんどん)蓋がはめられ、
落し込みの引手金具がついています。
両側面には持ち手の桟がつき、
内部は上棚と中棚が作られ、
上棚の勝手付き(写真の左側)には柄杓(ひしゃく)を掛けるための切り込みがあります。
茶室で棚として用いる他、野点(のだて)のときには
芝点(しばだて)として中棚の板をはずして薄茶器、茶碗を置き合わせます。
この「旅箪笥」を使って、
薄茶のお点前を教えていただきました。
最初にこのようにセットして、
前面の蓋を閉めておきます。
お点前を終えたら、元の位置に納め、
蓋を閉めます。
通常のお点前と違い、お道具が見えていないので、
お客様の期待度、想像力が膨らみます。
「蓋があけられる」
瞬間が、とても楽しみですね☆
一方、お点前側としては、
蓋を扱うひと手間が難しいです。
倹飩の蓋の開閉には、
落とし込みの引手金具を使うのですが、
片手で美しく扱うのがなかなか難しく、
未熟な私は
「ゴト…
…ズリ…」
と、余分な音を出してしまいました。
でも、幼少のおママゴト遊びを思い出したり、と、
とても楽しいお点前でした。
旅にも出たくなります☆
~文中の解説及び写真は、「裏千家茶道 手前教則6」を参考にさせていただきました。~
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