2013.3.30
百年
桜咲く世田谷文学館☆
「帰ってきた寺山修司展」に伺いました。
百年たったら
帰っておいで
百年たてば
その意味わかる
文学館から眺めるお庭も春色です☆
寺山氏の人生に合わせて、
書かれた直筆の俳句、短歌、手紙、原稿…
中でも、親しい方に宛てた手紙が、生々しく人間味溢れており、
包み隠さない本音の言葉が綴られていました。
47歳という短い生涯、
誰よりも密度の濃い人生を送られたのでは、と
かつての妻、九條今日子さんが述べられていました。
atelier Hachiさんにいただいたお家のクッキーをいただきながら
久々に寺山修司さんの「家出のすすめ」を読みました。
現代でも色褪せず、
いろいろな意味で、
「一歩」を踏み出したくなる一冊ですね。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「懐かしのわが家」
昭和10年12月10日に
ぼくは不完全な死体として生まれ
何十年かかかって
完全な死体となるのである。
そのときが来たら
ぼくは思いあたるだろう
青森市浦町字橋本の
小さな陽あたりのいい家の庭で
外に向って育ちすぎた桜の木が
内部から成長をはじめるときが来たことを
子供の頃、ぼくは
汽車の口真似が上手かった
ぼくは
世界の涯てが
自分自身の夢のなかにしかないことを
知っていたのだ
~初出「朝日新聞」1982年9月1日~
コメントをお願いします