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2012.10.14

気づき

世田谷区ユニバーサルデザイン(UD)ワークショップ

第2回目に参加させていただきました。

今回の会場は、世田谷美術館です。

 

1986年に開館した、内井昭蔵さん設計の世田谷美術館

2011年7月1日より2012年3月31日まで改修工事が行われたそうです。

この改修工事は、大規模な設備の改修がメインでしたが、

ユニバーサルデザイン化(既存からの改修なのでバリアフリー改修に近い)も

意識されて行われました。

 

美術館のテーマである、

①自然との調和

②アットホームな、寛げる空間。

③総合芸術としての展示。館内どこでも展示ができる。

といったことを念頭に行われ、

改修跡が目立たないように行われた外壁の高圧洗浄、

重くなることで桟が増えることを避けて選択された、大型ガラスの否ペアガラス化、

その他、機能のみではなく空間の質の改善も目指されました。

 

現場施工を行いながら検討されることも多くあり、

「目立たなくする」ことの困難さを改めて認識されたそうです。

 

「施設の魅力発見」がテーマの今回のワークショップにおいて、

世田谷美術館の整備状況を発見、確認することが、

非常に有効ということで、今回の会場となりました。

 

世田谷美術館学芸員さんに、美術品展示における工夫についてお話いただいた後、

国士舘大学の寺内先生のミニセミナーで、

改めてユニバーサルデザインについて確認しました。

 

そして、世田谷美術館内外のUDを実体験。

予め、係の方が用意してくださった改修部分の状況を、

順に、参加者みなさんで確認していきました。

公共施設の中でも、「美術館」は、最も意匠性を重視するもののひとつであるだけに

改修工事も、とても気を使われていました。

 

改修前のアプローチスロープ部分。

 

改修後の状態を、みなさんで確認しました。

こちらが改修後。

スロープが長く、勾配が緩くなり、

舗装も滑りにくく浸透しやすいものになっています。

又、スロープには手摺がつけられ、

自転車をおかれてしまいがちな手前部分まで延長されています。

 

手摺端部は、緩やかなカーブにされています。

 

アプローチの緑地の手前にサインが置かれました。

見通しが良くなり、アプローチに広がりが感じられます。

 

その他、入口ホールの大階段への手摺設置状況、

1階トイレへの多機能トイレ設置状況、

地下1階スロープへの手摺設置状況、等々を確認。

 

いずれも、意匠をなるべく害さない工夫がされていました。

 

この後、

寺内先生があげてくださった公共施設のUD事例について、

ホールでディスカッション。

【外部】信号のLED化・電線の地中化・道路の透水性舗装

【内部】スタッキング椅子・エレベーター・折りたたみ式観覧席

【公共交通】ホームドア・ICカード式改札・バスの到着見込み時間表示

【ショッピング】電子マネー決済・低い陳列棚・エコバッグ

【その他】地下鉄の路線図

 

「このようなもの」というイメージはもてるものの、

実際に行われている事例を探すのは、意外と難しいですね。

 

「目立たないもの」がUDなので、

それに気づくことも難しいのですね。

 

また、「かたち(ハード)」だけではなく、

「しくみ(制度)」や「こころ」のUDを整えることも大切。

 

今回も、非常に有意義な時間を過ごさせていただきました。

 

ワークショップの後、学芸員さんから説明をいただいた、美術館の展示へ。

行われていた展示は

対話する時間」。

世田谷美術館に収蔵されている作品の展示です。

素朴派、世田谷の作家、現代に生きている作家、といった、

収蔵品のテーマに沿った作品たちでした。

 

多岐にわたる作品。

建築家、石山修武さんの「世田谷村」のスケッチや、

北大路魯山人のお茶碗なども。

 

お話をいただいた後だったので、

展示物の高さや、足元の結界(テープやロープ)を意識しながらの鑑賞。

 

さあ、

次のワークショップまでに、まちのユニバーサルデザインに気づかなくては!

 

気づくこと。

 

つくることへの第一歩ですね。

author:asuka  | コメント(0)

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