2012.5.27
連想
森美術館で、韓国のアーティスト、イ・ブルさんによる
とても刺激的な作品たちに出逢いました。
人間の内蔵を彷彿させる、躍動溢れる「モンスター」。
不完全であるからこそ、完全を認識させる「サイボーグ」。
ブルーノ・タウトの影響を受けたという「星の建築」。
そして、視界が開ける最後の展示室で「秘密を共有するもの」。
これは、鏡やビーズがきらきらと光を反射するオブジェですが、
座った犬が下を向いて嘔吐する形。
自身が長年飼っていた犬がモデルになっているらしいですが、
きらきらと綺麗な素材を使いながら、
シュールな内面が表現されています。
一度見ると、様々なことを連想させられる、
忘れられない作品ばかりです。
「構想し、スケッチやスタディをしている時が最も創造的で刺激的。
出来上がった作品は、遺跡に過ぎない。」
といったことを映像で言われていました。
出来上がった作品は、すでに「遺跡」である。。。
とても衝撃的な言葉でした。
彼女自身の強い個性に終始圧倒され、押しつぶされそうになりましたが、
展示室を去ると、
大きな生命体に包まれていたような、
心地よい余韻に包まれました。
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