つなぐ
~「ゆるきよき日本」へと反転する、震災前/後の思考の過程~
ともさんのあたたかい本の後、敢えて読んでみました。
2012年3月29日発行。
東日本大震災を受けての、各界の7人の論者と建築家・隈研吾さんの対談です。
その国土を、そのインフラを、そのエネルギーシステムを壊してしまった3.11は、
あらゆる人の思考も間違いなく変えています。
~建築家は「批評性のある建築」をつくることがもっとも重要で、
その批評意識がライフスタイルに浸透しきっている。(隈)~
土木、都市計画が、国や地域のネットワークを利用してすぐに立ち上がれるのに対し、建築は、個人で動くことが多く、「何か」したくてもどこにも結びつかない。。。
必ずしも皆そうだとは思いませんが、
世間一般的にもそう思われているかもしれません。
最も、身近にあるものが。。。悲しいですね。
本の中には、震災前の日本の疲弊、戦後の復興なども書かれていますが、
やはり全体的に「批評的」な感が否めません。
でもこうして、ひとつひとつを批評していくことも大切なのかもしれませんね。
そうすることで見えてくるものもありそうです。
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「決断不能社会の政治と建築」御厨 貴(東京大学先端科学技術研究センター教授)
「歌舞伎座 新たな祝祭空間へ」藤森 照信(建築家)
「団地以降の集合住宅」原 武史(明治学院大学教授)
「都市と建築をつなぐ肌理」佐々木 正人(生態心理学者)
「都市計画の勝負」簑原 敬(都市プランナー)
「みんなの家から始まるもの」伊東 豊雄(建築家)
「震災を経て生まれるフィクション」岡田 利規(演劇作家)
「ポスト工業化社会を走る鉄道のかたち」原 武史(明治学院大学教授)
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