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2011.12.9

交ぜる

集合住宅研究会第310回研究会に出席しました。

東京大学大学院准教授、大月敏雄先生より

「震災復興初期における仮設住宅で見えてきたもの」

をテーマに、お話をしていただきました。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

3.11から1ヶ月になる4月、大月先生たちは、

「阪神淡路大震災では、仮設住宅の高齢者の孤独死や災害弱者と呼ばれる方々の存在が浮き彫りになり、その後の中越沖地震など災害のたびに研究、改善されてきたと認識してきたが、東日本大震災特有の事情があるにせよ、テレビの向こう側の仮設住宅はこれまでの震災から学んだことが生かされていない」

と「コミュニティケア型仮設住宅」の提案をまとめ、岩手県三陸沿岸へ向かわれました。

提案を受けた平田第5(釜石市)、穀町(遠野市)2つの仮設住宅団地では、現在も

「仮設期から復興期までを見据えた連続するコミュニティを支える空間基盤-すまいづくり、まちづくり」

の取り組みが行われているそうです。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

仮設住宅は、復興住宅へ移るまでの仮の住まいとされていますが、復興住宅に移るまでには3〜4年ほど要すると考えられます。

そうすると、恒久的な住まいと同様に、「コミュニティ形成(自然な見守り)」「バリアフリー(特に高齢者、障害者)の実現」「医・職/食・住がサポートされた住環境」を取り込み、住まう方各々にとっての「居場所」をつくることが大切になります。

そのために、大月先生たちは、「一般ゾーン」「ケアゾーン」「子育てゾーン」の3つの機能を交ぜてつくられました。こうすることで、自然発生的に様々な世代が交じり合って、穏やかなコミュニティが生まれ、元気な時に必要な「プライバシー」と、病んだ時に必要な「コミュニケーション」も成立できているようです。

今後、復興住宅をつくるに当たっては、「多様な家族が循環的に住み続けられるための地域と住まい」を創るべく、行政、時間、記憶の継承、といった20世紀的な問題をひとつひとつクリアしていかなければなりません。

「交ぜる」仕掛けをつくることが大切です。

最後に、高齢者を労わるのは当然ですが、厳しい世を生きている若者たちこそ労わるべきだとおっしゃっていたのが印象的でした。

被災された方々におかれましては、一日も早い復興をお祈り申し上げます。

私も、目の前の「できること」にひとつひとつ取り組んでいきたいと思います。

※写真は、6月に岩手県を訪れた際に被災地域で見つけたものです。

author:asuka  | コメント(2)

category: blog集合住宅研究会

コメント

  1. 日下
    2011.12.9 23:50

    ゾーニングからクロッシングへ♪

    インターフェースする建築を!

  2. asuka
    2011.12.10 02:00

    >>日下さん
    あらゆる視野において、インターフェースが必要ですよね。
    建築から、さらには社会にまで!

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